ネパール

JICAがネパールで主要空港の航空安全設備の整備を支援

Photograph: Pim Horvers
Photograph: Pim Horvers

国際協力機構(JICA)は、8月31日、ネパール連邦民主共和国政府との間で「主要空港航空安全設備整備計画」を対象として14億5,200万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本事業は、ネパール唯一の国際空港であるトリブバン国際空港を含むネパール国内主要8空港において、航空安全設備等を整備することにより、航空機の目的地空港への誘導及び着陸の安全性の向上を図ることを目的とするものです。

ネパールは国内の約75%が急峻な山岳地帯により形成されており、その地形的特徴から、空路は重要な移動・流通手段となっています。しかし、ネパール国内の空港は、滑走路位置を示す航空灯火や滑走路への進入を支援する無線装置などの航空安全設備の不備等により航空安全の確保が課題となっています。例えば、本事業の対象空港の一つであるトリブバン国際空港は周囲を高い山に囲まれており、世界で最も離着陸の難しい国際空港の一つとされていますが、航空安全設備施設が不十分であるため、航空機の着陸時の誘導精度が低く、航空機の安全な着陸に課題を抱えています。また、主要な地方空港であるダンガジ空港、チャンドラガジ空港にも航空安全設備が設置されておらず、航空機の離着陸時の安全確保は目視等によるパイロットの技量に依存しています。さらに、ルクラ、ジョムソン、ジュムラ、ララ、シミコット等の山岳地帯にある主要空港では、気象条件が急変しやすい状況にあるにもかかわらず、電源供給が不安定なこともあり、滑走路位置を示す航空灯火が全く設置されていません。国家開発戦略である第13次計画において観光産業の発展を掲げるネパール政府にとって、これらの国内主要空港の航空安全設備の整備は、航空安全上、喫緊の課題となっています。

本事業では、トリブバン国際空港を含むネパール国内主要8空港において、航空機に進入方向を示すローカライザーなど航空安全設備等を整備することにより、トリブバン国際空港では、年間27,000便の航空機がローカライザーを用いたより正確な進入が可能となり、また、超短波全方向式無線標識/距離測定装置(VOR/DME)を用いて目的地空港まで高精度航法にて飛行する国内線の便数も増加することが期待されます。JICAはこれまで、無償資金協力「トリブバン国際空港近代化計画」(2013年末月G/A締結)により航空管制用レーダーの整備を支援し、また現在は技術協力プロジェクト「補給管理センター及び航空路レーダー管制業務整備プロジェクト」も実施中です。本事業に必要なスペアパーツ等は、同プロジェクトでスタッフの能力や運用・維持管理の強化を支援している補給管理センターに登録・管理される予定となっています。今後もこれらの支援を通じて、ネパール国内の空港の安全性向上を支援していきます。


プレスリリース配信元:国際協力機構

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *

*