ザンビア

ザンビアの藻「スピルリナ」がアフリカから栄養革命を起こす

Photograph: READYFOR
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「開発途上国=飢餓」果たしてこの図式は真実なのか?

開発途上国といえば、空腹による飢えで死んでしまう子どもがほとんど・・・果たしてこれは今も真実なのでしょうか?世界保健機関の報告によると、5歳になる前に命を落とす子どもの約2人に1人が、栄養不良を原因のひとつとして亡くなっていると言われています。その数は、毎年310万人。世界には栄養状態が悪く、「見えない飢餓」と呼ばれる人たちが7億9,500万人、実に世界の総人口のうち9人に1人もいると言われています。

お腹は満たせているが、栄養は満たせていない現状

「飢餓」には、急性栄養不良と慢性栄養不良の大きく2つのタイプがあります。急性栄養不良は、突発的に食べものが足りなくなることで体重が低下し、やせ細っているなど、見た目で分かる栄養失調状態を指します。紛争や災害などによって陥りやすいものがこれにあたります。一方、慢性栄養不良は「見えない飢餓」とも言われ、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの微量栄養素の摂取が不足することで生じます。症状としては、年齢の割に身長が低かったり、免疫力が低い、脳の体積量が少ないなどの状態を指します。

開発途上国では、この慢性栄養不良の人の割合が3人に1人に上ります。途上国で暮らす、特に低所得者層の人々は、十分な食べものを買うお金がないため、とりあえずお腹を満たすことのできる主食を多く食べがちで、エネルギーの偏った食事になっている現状があるのです。

また、慢性栄養不良の割合が増えている理由のひとつには、各国の政策も影響しています。これまでの国際社会は、急性栄養不良の削減を第一に考えていたため、慢性栄養不良の政策や対応がどうしても後回しになっていました。実際、慢性栄養不良の指標である5歳未満児の低身長率を見ると、途上国平均は32%であり、サブサハラ・アフリカでは38%に達しています。

今、世界が注目のスーパーフード「スピルリナ」

この課題に対して取り組んでいる事例として、ザンビアで「スピルリナ」というスーパーフードの生産拡大に取り組んでいるアライアンス・フォーラム財団があります。スピルリナは、約30億年以上前からアフリカに存在する、50種類以上の栄養素を含む螺旋状の「藻」です。地球がまだ灼熱で二酸化炭素が蔓延していた頃、スピルリナが当時の地球環境を生命体に適した環境へ変えたことから、生命の起源とも言われ、NASAの宇宙食としても取り上げられています。また、先進国ではスーパーフードの一種として、ハリウッド女優のミランダ・カーやマドンナにも愛用され、徐々に注目を集めています。

実際に、アライアンス・フォーラム財団がザンビアで実施した、スピルリナ入りのおかゆを約1年間摂取した5歳未満児が対象の効果測定において、低身長率の減少、免疫力の向上、幼児の早期歩行開始に効果があることが証明されました。これについては、英国の研究機関「Institute of Development Studies (IDS)」が発行する学術誌にも掲載されています。

このスーパーフード「スピルリナ」が、世界の慢性栄養不良への特効薬となり、アフリカから栄養革命を起こしていくことに期待です。

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