セネガル

セネガルの保健医療サービス向上をJICAが支援、円借款貸付契約

Senegal Boy

国際協力機構(JICA)は、2016年11月15日、セネガル共和国の首都ダカールにおいて、セネガル政府との間で、最大84億4,000万円のユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)支援プログラムに関する円借款貸付契約に調印しました。最貧困層の保健医療サービスへの経済的及び物理的アクセスの拡充を図ることで、基礎的社会サービスの向上に寄与します。

治安も安全、西アフリカの玄関口、セネガルとは?

西アフリカに位置するセネガル共和国は、日本約半分となる国土に1,513万人が暮らしています。1960年の独立以来、クーデターを経験しておらず、安定した民政を維持しています。

西アフリカ内陸国への玄関口として、域内の流通及び経済活動の拠点となっており、経済面では、農業・漁業に加え、エネルギー、インフラ、観光業、織物産業、情報技術や、特に鉱業分野への官民投資の拡大が経済成長を後押ししています。セネガルの実質GDP成長率は、好調な農業生産を背景に2013年の2.8%から2014年には4.7%、2015年は6.5%となり、堅調な伸びをみせています。

セネガルが抱える保健医療サービスの課題とは?

セネガル政府は、2015年まで国連ミレニアム開発目標(MDGs)にそってHIV感染率の減少や5歳未満児死亡率の減少など保健分野の取り組みを進めてきました。ただ、2015年時点で5歳未満児死亡率が47(出生千対)、妊産婦死亡率が315(出生十万対)と、MDGs(5歳未満児死亡率:同44、妊産婦死亡率:同127)達成に至らず、依然として地域間や経済水準による格差も存在しています。

これらの指標の改善が十分進んでいない背景には、特に地方部などで保健医療施設の数が十分でなく距離が遠いといった物理的アクセスの課題と、保健医療サービスの利用者が医療費を負担できないという経済的アクセスの課題が存在します。

物理的アクセスの課題として、セネガルの人口10,000人当たりの医師数(0.6人)及び看護師・助産師数(4.2人)がWHO推奨水準(医師・看護師・助産師数22.8人)を大きく下回っていること、人口10万人当たりの病院数(0.2)もアフリカ全地域平均(0.8)に達していないこと等があげられます。

また、医療施設・医療従事者の多くは首都圏に集中しているため地域格差も大きく、医療施設のWHO推奨水準(人口30万人に対して1病院)を満たしている州は、全14州中2州のみに限られています。また、経済的アクセスの課題として、セネガル政府は貧困層や母子を対象とした健康保険制度や無料医療制度の普及を進めてはいるものの、これら医療保障制度を活用できている人口の割合は32.6%に留まっています。

JICA、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジに達成に向けて支援

JICAは、セネガル政府と最大84億4,000万円のユニバーサル・ヘルス・カバレッジ支援プログラムに関する円借款貸付契約に調印しました。

「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ支援プログラム」は、全ての人が適切な予防、治療、リハビリ等の保健医療サービスを、必要な時に支払い可能な費用で受けられる状態(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)の達成に向けて、財政支援を通じて保健財政戦略といった保健関連戦略策定等を促進することにより、最貧困層を主な対象として保健医療サービスへの物理的及び経済的アクセスを改善することを目的としています。

セネガルにおけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成に向けて,世界銀行と連携し,保健財政戦略、関連投資計画の策定と政府予算の確保、医療保障制度関連マニュアルの改訂、母子保健をはじめとする保健医療サービスの量の拡充と質の向上に向けた戦略策定を促進します。保健医療サービスへのアクセス改善を図ることで、基礎的社会サービスの向上に寄与します。

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