東南アジア

経済特区が大メコン圏経済回廊の成長のカギを握る

The Mekong River
The Mekong River

第8回大メコン圏(GMS)経済回廊フォーラムがプノンペンで開催された。プノンペンポスト紙によれば、参加した政府関係者や開発関係者は、経済特区(SEZ)に国境周辺地域をターゲットとすることは海外投資の呼び込みや越境貿易の促進につながると話している。

大メコン圏経済回廊は、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム、中国南部を縦横に結んでいる。

アジア開発銀行(ADB)の地域担当責任者は、「GMSで利益を獲得しているのはSEZや工業団地であり、これらが投資誘致や雇用促進の効果的なツールになっている」と語った。

一方で、「経済回廊を最大限に活用するためには各国がより競争し、経済回廊のグローバル・サプライチェーンへのアクセスを確実にする必要がある」と指摘したほか、最も経済成長の潜在力が高い地域を各国が同意して選択すべきだと主張した。

カンボジア開発評議会(CDC)のソク・チェンダ・ソピア大臣は、主要なインフラ整備プロジェクトの資金工面・実行のため、既存のパートナーシップを拡大する必要があると語る。また同氏は、カンボジアは国内のインフラ整備に関し、アジアインフラ投資銀行(AIIB)が提供する開発資金にアドバンテージがあると述べた。

同氏は、短期的に考えればSEZは最善の方策であるものの、大規模な産業化が定着すれば容易に拡大できるモデルであるとの考えを示した。一方で、その実現にはGMS各国が貿易障壁を下げていくことが必要だと指摘した。

CDCは2015年11月時点で、カンボジア国内に30ヶ所のSEZ登録を認可しているが、実際に稼働しているのは9ヶ所のみである。

 

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