Povertist Crowd Research Unit

Povertist Crowd Research Unit(PCRU)とは?

開発途上国の課題に取り組む実務家が一緒に成長していく場

世界中で開発途上国の課題に取り組む実務家が集まる場所。現場から得られる課題や問題意識をメンバーで共有・議論・発信し、現場で実践する。これを繰り返すことでメンバーひとりひとりが実務家として成長していく。実務に携わっている者同士、クローズな環境だからこそ共有できる経験や知見もある。「これを実現できるコミュニティが欲しい」というのが、元々のアイデアです。

最近は実務の現場でも科学的根拠(エビデンス)に基づいた活動が求められるようになりました。実務家として一歩前へ進むためには、研究分野へ片足を突っ込むことが求められる時代となったわけです。

開発協力の実務家は、刻々と変わりゆく開発途上国の現場で常に新しい課題に触れています。裏を返せば、「この瞬間に求められている問い」が黙っていても耳に入ってくる状況です。私たち実務家が研究マインドを兼ね備え、エビデンスという武器を持つことができれば最強だと思うのです。

しかし、これを自己研鑽を通じてひとりで実現するのは難しい。ましてや、世界中に散在して活動する開発協力の実務家は、距離的な制約から学会などに所属して仲間を見つけることも容易ではありません。

実務家が集まるオンライン上の研究チームを作りたいという気持ちが芽生えました。実務家同士の意見交換や定期的な勉強会を通じて、強い個人とコミュニティを実現しませんか?

知見をクラウドで共有し、学びと実践を繰り返す、アウトプットし続けるコミュニティ。官民問わず現役の実務家の方、これから実務家になる方、実務マインドを持った研究者の方、趣旨に賛同して一緒に進んでいくイメージを共有できる方の参加をお待ちしています。

実務に役立つ情報や議論を

開発協力の実務で問われる「研究」能力は、学術研究に求められる能力とは異なるように思います。研究者は新たな知を生み出すことに価値を置きます。一方、実務家は新たな知を生み出すよりも、既にある知を効率よく結集し、タイムリーに科学的根拠(エビデンス)を示す。それを通じて開発課題に迅速に答えていくことに価値を置きます。

アカデミアが運営する勉強会や学会との違いは、関心の出発点だと思います。学術研究では長い時間をかけて蓄積されてきた先行研究を読み解き、学問的に目新しいリサーチクエッションを立てます。一方、実務家は毎日のように現場(カウンターパートなど)からリサーチクエッションを与えられる環境にいます。私たちはそれを「宿題」と呼び、数日から数週間の時間軸の中で「他国の事例や科学的に検証されたエビデンスをまとめて回答する」ということを日々繰り返しています。

たとえ、そのような知的な場に足を踏み入れたとしても、実務家の関心と研究者の関心の差に戸惑うことも多いです。

実務家によるオンライン上の研究チーム

コミュニティをPovertist Crowd Research Unit(ポバティストクラウドリサーチユニット)と名付けました。クラウドファンディングがお金を持ち寄ってプロジェクトを成し遂げることだとすれば、クラウドリサーチはアイデアを持ち寄って課題を解決するという発想です。

実務で得られた課題、エビデンス、知見、アイデアをオンラインプラットフォーム(クラウド)に蓄積・共有し、本業の実務を通じた政策提言や研究論文といった形でアウトプットをしていく。いわば、実務家によるオンライン上の研究機関。そのようなイメージで命名しました。

Povertist Crowd Research Unit(PCRU)で実現したいこと

PCRUが実現したいことは、開発途上国で活動する実務家が成長していく上でのインフラになること。

世界中で活動する実務家は、特定の学会やコミュニティに物理的に参加して勉強・発表を続けることは難しい。開発途上国が仕事の現場であることから、ライフステージによっては一時的にキャリアをやめなければならないことも多い。

こうした事情にとらわれず、知識や技術を得られたり、最前線で活躍する仲間と学び・高めあうことができる場所にしたい。

多くの人が集まれば共有できることは増えていく。専門分野の最新の研究・実務の動向。保健分野の専門の人が経済の専門の人に統計に関するアドバイスをもらったり。実務の現場で自分が持っていない専門性が必要とされたときに学びあえる場所を作りたい。

メンバー同士が協力して書籍、論文、講演などを世に送り出していく。そうすることで、メンバーは研究マインドを持った実務家として知られるようになり、コミュニティにはより充実した知見が集まるようになる。

メンバーが主体的に勉強会や出版を企画し、本業の実務家としてのキャリアに付加価値がついていく。時間はかかるかもしれませんが、そこを目指したいです。

活動内容

今回は趣旨に共感するプレオープンメンバーの募集です。実務家が成長する上で有益なコミュニティとなるための企画運営を一緒に考えるメンバーの参加をお待ちしています。

最初は少人数の勉強会からスタートすることになるかもしれません。知識は数。情報は量。それから質が生まれていきます。コミュニティの輪を少しずつ広げ、コミュニティと一緒に成長していきたい仲間を待ってます。

Workplaceでの交流

メンバー間の日々の交流は、Facebookが提供する非公開のビジネスプラットフォームWorkplaceにて行います。開発課題ごとにグループを作成しているので、メンバーは好きなグループに入って交流することができます。WorkplaceはFacebookの個人アカウントとは連携していないため、公私を分けて参加することが可能です。

イベントの開催(定例会、分科会、セミナーなど)

Workplace(或いはZoomなどの代替ツール)のビデオ会議機能を使った勉強会を開催する予定です。業務で直面している開発課題に関する発表、議論、企画運営に関する新しいアイデア、論文の読みまわしなど、メンバーの主体性を後押しする形で企画していきます。共有された資料や録画ビデオはWorkplaceに残しておくことができるため、イベントのライブ中継に参加することができなかった人も時間のある時に見ることが可能です。

メディアでの発信

コミュニティ内で議論をし、記事や論文という形でアウトプットする流れを作りたいと考えています。一人でアウトプットを続けることは難しいですが、仲間と一緒に作り上げ、発信していくことでモチベーションを高めあいたい。たとえば、The Povertistへ投稿する記事の作成をサポートします。開発業界では比較的多くの方に読まれる媒体となっており、発信することで個人のキャリアにプラスとなると考えています。

プロジェクト

メンバーの主体的な企画を後押しする取り組みを考えていきたいです(共同研究やイベントなど)。これはまだ未知数です。

募集対象

開発途上国の実務に携わるすべての方が対象です。今回は特に、少人数のプレオープンメンバーとして立ち上げ期の企画運営を一緒に考えていける仲間を募集したいと思います。企画や方向性が少し見えてきた段階で、より多くの方へ募集を広げる予定です。コミュニティとともに成長したいプロフェッショナルをお待ちしています。

運営からメッセージ ー 開発協力に携わるすべての方へ

官民の垣根が低くなったことによって、開発協力の関係者はかなり広がりました。開発途上国で活動するすべての方が関係者といっても良いかもしれません。大学院で開発学を勉強している、開発途上国でインターンをしている、民間企業で働きながら機会を伺っている、開発途上国でビジネスを通じた社会貢献を試みている。多様なかかわり方があります。最初はプラットフォームに流れる情報を読んでいるだけ(ROM専)でも構いません。趣旨に賛同いただける方であれば、コミュニティとともに成長していきましょう。

開発協力の現場にいる実務家の皆さんへ

特定の専門分野を極めたい人。分野横断的な課題に取り組む人。会社の人事によって関心のない部署へ異動させられたものの、自己研鑽で専門分野の勉強を進めている人。JICA、民間企業、NGO、国際機関、青年海外協力隊など、様々な形で開発途上国の課題解決に取り組む実務家がいます。多様な実務家を繋ぎ、知見を集約し、個の技量を上げていくコミュニティを目指しています。

開発実務キャリアを歩んでいると、相互学習の機会は特定の学会・大学に所属するしかない現状があります。各地で有志による勉強会は開催されているものの、頻繁な転勤によってキャリアを通じて参加し続けられるコミュニティは存在しません。だからこそ、インターネットさえあれば関心の近い仲間と出会うことができる環境が欲しいと考えていました。

アジアの実務で解決したい課題に直面したとき、専門分野の近い実務家にアフリカや南米の事例を聞くことができないだろうか。明日までに、来週までに、というタイムラインの中でカウンターパートから問われる「宿題」もしばしばあります。有志の実務家コミュニティに問題意識を共有すれば、アイデアや既存の資料やパワポが2、3個は集まる。そういった状況まで持っていければと考えています。

開発協力のキャリアを休んでいる皆さんへ

出産・育児・介護など、ライフステージの節目を迎えている皆さんの中には、開発協力に携わることを一旦やめなければならない状況にある方も多いかと思います。前向きに捉えれば、締め切りに追われる実務現場から離れ、多少なりとも落ち着いて読書、研究、考える時間を手にしているかもしれません。学会などへ出かけたり、まとまった時間を確保することはできなくとも、オンライン上の実務家コミュニティへ参加し、空き時間に開発課題の今を共有・議論しませんか?

キャリアを一時的に離れている間でも、情報を常にアップデートし、あわよくばメンバーとともにアウトプットする。働き方が多様化している今、新しい開発実務家のコミュニティの必要性を感じ、皆さんと一緒に実現させていきたいと考えています。ライフステージによってキャリアを離れることがリスクではなく、パワーアップしてキャリアに戻る。前向きに一歩進む機会となるようなコミュニティ作りを目指したいと思います。

開発協力のキャリアを目指す学生の皆さんへ

私は開発協力に携わって10年になり、「中堅」と言われる世代になりました。周りを見渡せば、キャリアアップのために休職して大学院へ通う仲間も増えています。「学問は実務の5年先を行く。」10年前に大学院の先生から掛けられた言葉です。

もし、これを読んでいる皆さんが開発協力の実務家を志して大学院に在籍しているのであれば、今触れている学術研究や講義は、明日の実務に役立つかもしれません。大学院で提供されるインプットは、最新の学術研究に基づくエビデンスです。現役の実務家との交流を通じて得られるインプットも多いでしょう。一方で、実務家は最新の学術研究を欲しています。コミュニティで学術界の動向をアウトプットしてください。

国際協力に関心を持った方が大学で学び、実務家として前へ進む。その一歩一歩をともに歩んでいきたいものです。

開発実務に価値を感じる研究者の皆さんへ

開発実務の現場から得られるリサーチクエッションを、実務家はエビデンスを根拠にこたえていかなければならない時代です。新しいエビデンスを生み出す活動も大切ですが、既にある学術界の知見を結集して今日の課題にスピード感を以て答えていく。これがコミュニティの趣旨であり、実務の現場が求めていることです。

高い専門性を持ち合わせた皆さんに、分科会をリードしていただきたいと思います。実務家はリサーチクエッションの宝庫。研究者は既存の知見・エビデンスの宝庫。この二者が協力すれば、現場でエビデンスがもっと使われるようになり、実務家と研究者による共著も生まれてくるはずです。そのようなコミュニティを目指しています。

入会方法・会費

https://camp-fire.jp/projects/view/195945

  • 当ページの「パトロンになる」ボタンが入会申請となります。月の途中で入会した場合でも1ヶ月分の料金が発生します(当月分は日割り計算になりません)。途中で退会した場合も返金はありません、ご了承ください。
  • 入会申請後、CAMPFIREから自動送信されるメール内にて、Workplaceへの参加手順をご連絡します。数時間待ってもメールが来ない場合は、お手数ですがCAMPFIREのメッセージ機能にてお問い合わせください。
  • 会費の設定額は快適なコミュニティ運営を維持できる最低限の水準に抑えていく予定です。当面は同額で募集を続けていく予定ですが、運営コストの上昇次第では、将来の募集時の設定額を上げる可能性もあります。

注意事項

  • コミュニティにおける活動は、現時点ではWorkplaceの非公開プラットフォームで行う予定です。
  • アカウントが実名ではない、プロフィール写真がない、参加登録およびその他の虚偽記載が判明した場合は、入会をお断りします。その場合、返金等はありません。会員制コミュニティであるからこそ、コミュニティでは本音で向かい合う環境作りにご協力ください。
  • コミュニティ内の情報については許可がある場合を除き、外部への公開は禁止いたします。誹謗中傷、侮辱行為、虚偽情報、公序良俗に反する行為、過度な自己宣伝、プライバシーを侵害する行為などが発覚した場合、強制的に退会手続きをとらせていただく場合があります。その場合、返金等はありません。
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