ガーナ

ガーナ学校建設プロジェクト-生活の仕方と時間の使い方を知る

バケツリレーでコンクリートを型枠に流し込む
セメント・砂・砂利・水をミキサーでかき混ぜてコンクリートをつくる

皆さんはじめまして、WEbuildungの大城と申します。ガーナのダマング村というところで学校建設に取り組んでいます。プロジェクトを通して得られた発見や開発課題へのアプローチについてお話ししたいと思います。

私は現場責任者として学校建設に関わっていますが、よく頭を悩ますのが現場作業員の遅刻と欠勤、それによる工期遅延です。これに対処するには「人々の生活の仕方と時間の使い方を知る」ことがとても重要になってきます。

「50キロのセメント袋を頭上に載せ、倉庫から建設現場へと運ぶ。袋の中のセメント粉・現場に積まれた砂と砂利・タンクに汲み置きされている水を、たらい一杯を目安にそれぞれ決められた割合でミキサーにかけ、コンクリートを作る。コンクリートを手押し車に移し、必要な場所まで運ぶ。手押し車ではコンクリートを上手く型枠に流し込めないので、たらいに移してバケツリレーで流し込む。コンクリートの仕上がりにムラが出ないように棒でかき混ぜる。」

毎朝とれる新鮮な野菜

上に挙げたのは、柱をつくる工程の一部です。「人による作業の多さ」にお気づきでしょうか。現場では作業のほとんどが人の手によってなされます。普段の生活においても人の作業の多さには驚かされます。例えば、食事どき二時間前には薪で火をおこし、家の庭に即席の台所をこしらえます。その日の食材は畑へ獲りに行き、料理・洗濯・風呂など生活に必要な水は近所の井戸へ汲みに行きます。作業員は農家の方も多く、彼らは毎朝4時に畑へ行き9時の作業開始に合わせて現場にやってきます。そして、昼休みに残った畑仕事・食事・昼寝をして、午後の作業に戻ってきます。

つまり、生活のあらゆる場面で多くの時間と体力が必要なのです。そうした状況で起こるのが作業員の遅刻と欠勤です。それに対して苛立ったり、こちら側の無茶なスケジュールを押し付けるのではなく、人々の生活を知り、より現実的で達成可能な工事スケジュールをたてることが求められます。言われてみると簡単に聞こえるかもしれませんが、長期間にわたり様々な工程が同時進行で進む工事現場、かつ日常的に電動工具や機材を使うことに慣れている頭では難しいものです。また、一日だけでなく年間を通した生活を知る必要もあります。皆さんも一度、電化製品がないものとして一日のスケジュールをたて、達成できるか試してみてはどうでしょうか。

THE POVERTIST 2018年9月1日号

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THE POVERTIST 2018年8月1日号

残された課題 2018年8月1日号 暗い影を落とした金融危機の記憶はとうの昔に人々の脳裏から離れ、好況に沸く世界経済の恩恵を多くの人々が笑顔で迎えている。経済成長が貧困削減を推し進め、広がる格差に歯止めを掛ける政策は後手に回っている。

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