国際

THE POVERTIST 2019年8月1日号

Photograph: Kuniharu Yamada

CURRENT EDITION

観光と開発援助 2019年8月1日号

お前、ラッキーじゃん。国際協力機構(JICA)で勤務していた際、観光産業を支援する部署に配属になった若手に掛けられる言葉。それは一重に出張先が観光地であることが多く、世界中の観光地を業務で回ることが可能だからだ。これはあくまで本音混じりの冗談か応援歌のようなもので、実際には多種多様な知見が要求される仕事であることは疑う余地もない。手持ちの観光資源を把握することからはじまり、それを誰にどのような形で宣伝し、リピーターを増やすビジネスモデルを作ることができるか。マーケティングやビジネスという言葉が飛び交う民間企業でも利益を上げることが大変な業界にあって、官側に立って全体の方向性を定め、実行していく。極めて官民が近く、司令塔を支援する国際協力人材にはビジネス感覚だけではなくバランス感覚も求められる。

ベトナムの地方都市で青年海外協力隊として観光産業に携わる山田さん寺岡さんの記事を読みながら、そんなことをふと考えていた。


01 中央アジア地域におけるEUによる新戦略
Story / Central Asia / Naoki Nihei / 記事リンク
欧州連合(EU)の動きや体制移行に関する最近の出来事。


02 社会保障の未来を議論する政労使会合、ASEAN諸国
Column / Southeast Asia / Ippei Tsuruga / 記事リンク
ILOは「社会保障の未来」を議論する政労使会合をASEANと共催。


03 インドの大学入試で見た差別と配慮
Column / India / Ayano Ito / 記事リンク
インドの大学院が実際にどのような仕組み。


04 統合は万能薬か?難民出身教師が抱える困難
Opinion / Syria / Risa Otsu / 記事リンク
シリア難民をトルコ社会に統合するためのさらなる努力を求める声。


05 時を忘れさせるほどの魅力に溢れる国、ベトナム
Column / Vietnam / Kuniharu Yamada / 記事リンク
ベトナム政府による観光促進の取り組みと観光資源。


PREVIOUS EDITION


06 中央アジアにおける新たな風
Story / Central Asia / Naoki Nihei / 記事リンク
中央アジアを取り巻く政治環境に新しい傾向が生まれつつある。


07 東南アジアの社会保障の未来を考える
Column / Southeast Asia / Ippei Tsuruga / 記事リンク
東南アジアの政府、労働者、使用者の代表が社会保障の未来を議論する。


08 南インドで学ぶ社会福祉とは-なぜインド?
Column / India / Ayano Ito / 記事リンク
インドの大学院に進学しようと思ったのか。何を学ぶにせよ、大学院選びに正解・不正解はなく、何に重点を置いて選び、そこで何をしたいのか。ただそれだけである。


09 メコンデルタ最大の都市カントーにて「観光開発」を考える
Column / Vietnam / Mami Teraoka / 記事リンク
メコンデルタ最大の都市カントー。観光開発センターに勤めるJICA青年海外協力隊の報告。


10 東南アジア最古の陶器村、ベトナムのバウチュック村の魅力
Column / Vietnam / Kuniharu Yamada / 記事リンク
ベトナム中南部沿岸地方ニントゥアン省にあるバウチュック村では、現在コミュニティ・ベースド・ツーリズムを展開するプロジェクトが進行している。


11 エイズ寺の光景に衝撃
Column / Thailand / Hiroyuki Konuma / 記事リンク
タイの首都バンコクから車で北へ2時間ほどの所にあるロップリー県の、プラバートナンプ寺を再訪した。


12 好況と21世紀のおしん
Column / Bangladesh / Hiroyuki Konuma / 記事リンク
あのおしんが生きていたのと同じような状況がバングラデシュの貧しい農村に残っている-と聞いたら驚くだろうか。


原稿募集

THE POVERTIST編集部では、開発途上国の課題や政策を学ぶ大学院生・研究者・実務家の方からの原稿を随時受け付けています。掲載をご希望の方は、毎月15日までにメール(THEPOVERTIST@YAHOO.CO.UK)で原稿をお送りください。なお、編集にかかる一切の費用はお受けしませんが、報酬もお支払いしていません。執筆の参考としてガイドラインを以下に掲載します。ただし、厳格な制約は設けていないので、執筆内容については個別にご相談ください。

関連項目:

Comments are closed.